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【連載コラム】カーライフ分析 2018年10月

PROTO総研では、長年にわたり中古車購入に関するユーザーデータを蓄積してきた。当コーナーではその膨大なデータを利用して、中古車購入の実態や傾向について分析していく。(掲載されている内容はグー本誌2018年11月号の内容です)

ユーザーが所有する中古車のメーカーは地方ごとにどんな特色が見られるか? 2018.11.7

北海道と大阪で強いトヨタ
上位3社が好調な理由は?

左記のデータを見ると、北海道にトヨタ車が多い。その理由の筆頭は、長距離の移動が中心になるから。クルマの普及率は高いが、軽自動車は少なく、小型/普通車を中心に使う。結果、このカテゴリーが得意なトヨタ車が好調に売れた。全国軽自動車協会連合会による軽の世帯当たり普及台数を見ても、北海道は、千葉県や埼玉県などの首都圏並みに低く、10世帯に4台の普及率となっている。
2つ目の理由は、ディーラー網が強く、新車と併せて中古車の販売も入念に行われていること。下取りしたトヨタ車が、北海道内で有効に活用されているのだ。
大阪府で好調なのは、昔から販売に力を入れてきたから。終戦後、東京は輸入車比率が高かったが、大阪はクルマの需要が多い大都市なのに国産車が入り込みやすかった。それ以来トヨタは、地元の愛知県と大阪で好調に売れている。ちなみに東京都は現在でも輸入車比率が高く、このデータでも輸入車の含まれる「その他」が約17%を占めている。
18年は、トヨタ、スズキ、ホンダが順調に増えている。その理由はこの3社が新型車を積極的に発売して、下取り車も増加しているからだ。新車販売メーカーランキングでは、17年、18年前半ともに、1位トヨタ、2位ホンダ、3位スズキだ。他社は開発が海外に偏るなど、国内に売れ筋の新型車が投入されにくく、新車販売が伸び悩んで中古車にも影響を与えた。上位メーカーのように新車を活発に投入すれば、中古車市場も活性化されて相乗効果が得られる。

 

[2018年のエリア別中古車メーカー比率]

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[現在所有している中古車のメーカーは?]

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中古車ユーザーが所有するクルマのメーカーについて調査した。トヨタ、スズキ、ホンダが比率を増加させているほか、エリア別で見ると、北海道と大阪府でのトヨタ車の比率がずば抜けて多いことに気づく。

 

G_10_03

北海道と大阪府ではトヨタの中古車が多い。北海道は2017年も30.6%と多かったが、大阪府では2017年は26.3%と、トヨタの本拠地とされる愛知県を下まわっていたものの、2018年では逆転している。

※データを引用した『カーユーザーレポート2018』は、自動車を所有するユーザー6181人に対して、2017年12月に実施したアンケート調査をまとめたもの。
※グラフの%の値は小数点第2位以下を四捨五入しています。

 

Profile/自動車評論家 渡辺陽一郎
ユーザー側の視点に立つことにより、「読者に損をさせない」記事の執筆を心がけているカーライフ・ジャーナリスト。