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自動車研究所 調査レポート

PROTO総研は、「クルマ情報誌Goo」「グーネット」で長年に渡り蓄積してきた自動車に関する膨大なデータを、社会・生活者が必要とする話題に再編集・発信し、「よりよい暮らしを築く知恵となるカーライフ情報」を皆様にお届けしていく。今回は輸入車を中古車で購入したユーザー(登録済未使用車を含む)を対象に行ったアンケートからユーザーの傾向を紐解く。

輸入車を選ぶユーザーの傾向は果たしてどのようなものなのだろうか 2017.5.29

今回は2014年以降に輸入車を中古(登録済未使用車を含む)で購入した30歳以上のユーザーを対象に行ったアンケートの結果から、輸入車ユーザーの実態を紐解くこととした。今回のサンプル数は男性823、女性139の計962サンプル。なお、今回の調査では、レクサスブランドも輸入車扱いとしている。

村上裕太郎

 

中古輸入車を購入したユーザーの属性とは

 

中古輸入車ユーザーの未既婚率

 

今回のデータを見る限り、中古輸入車を購入している層は40代、50代の男性が圧倒的に多く、この年代だけで全体の半数以上を占めている。また、既婚か未婚かを尋ねたアンケートの結果を見ると、全ての年代で既婚者の割合が高くなっている。ここから推測するに、やはり輸入車を検討するユーザーはある程度収入に余裕がある層が購入していると考えられる。若い30代も含め既婚者が多い理由も、経済的に余裕があるため結婚することもでき、輸入車を購入することもできるという相関関係が伺える。なぜなら、内閣府の調査によると、近年若年層が結婚しない理由の一番に経済的な理由を挙げる人が増えているためだ。

 

所得に余裕がある人だけが購入しているわけではない

 

中古輸入車ユーザーの世帯年収

 

中古輸入車ユーザーの世帯年収を見てみると、やはり600万~1000万ほどの世帯が3割以上を占めており、ある程度所得に余裕がある層が購入していることが分かる。逆に60代以上のリタイア世代が世帯年収は低いにも関わらず購入率が高いのは、退職金をはじめ貯蓄しておいた資産を活用して購入しているからと推測される。一方で、平均的な世帯年収(400万~600万)のユーザーのうち16.5%が輸入中古車を購入しているが、これは近年コンパクトクラスなどの輸入車が国産車に比べてもそれほど高価でなくなってきたことや、中古車になった時点での値落ち率が高いものも存在するため、そういった手ごろな輸入車を購入していると考えられる。

 

購入している車両の年式は二極化が見て取れる

 
現在主に運転している自動車の年式

 

中古輸入車ユーザーが購入した車両の年式に関しては、3年~5年落ちの車両を購入している層が33.8%と多くを占めており、一般的に中古車の狙い目と言われる年式のものを購入しているユーザーが多く見られた。その一方で、10年以上前のモデルを購入しているユーザーも20.4%と比較的多くなっている。これは前述した「手ごろな輸入車を購入している層」のほかに、空冷ポルシェやクラシックミニなどを指名買いするユーザーや、ヴィンテージカーを楽しんでいるような「特定の車種をこだわって購入している層」がいるのではないかと考えられる。

 

ボディタイプは国産にないあのタイプのユーザーが多い

 
現在主に運転している自動車のボディタイプ

 

購入したボディタイプ別のデータを見てみると、エントリーモデルなどに多くみられる買いやすい価格のコンパクトカー(25.3%)と高級モデルに多く採用されるセダン(25.5%)で半数を占める結果となった。また、世界的な流行となっているSUVは10.4%という数値となっているが、これを超える数値をマークしたのがステーションワゴンの18.4%である。これは輸入車人気という側面のほかに、国産車で購入対象となるステーションワゴンが存在しないことも要因のひとつと考えられる。特に輸入車の競合になり得るLクラスステーションワゴンは、クラウンエステートしかりステージアしかり、どれも生産終了から10年余が経過しているため、必然的に輸入車を選ぶことになるユーザーが一定数いるのではないだろうか。一方、国産車では高い人気を誇るミニバンタイプは4.3%と振るわない数値となっている。これに関しては輸入車にはミニバンタイプの車両が少ないこともさることながら、ユーティリティに関しては国産車の方が一枚上手であることも影響しているのかもしれない。

 

中古輸入車を購入する層が重視する項目とは

 

中古車重要度

 

今回、中古車を購入する際に重視するポイントについては面白い傾向が見て取れた。それは60代以上で、他の世代と比べて突出して排気量やパワー、ミッションやハンドリング性能などのスペックを重視しているのだ。これはやはりクルマに対する憧れが強い世代だということなのだろうか。一方、若い30代になるとスペックについてはほとんどこだわりを見せずに、デザインやボディカラーなど見た目に関する部分に関心度が高くなっている。これは特にクルマに対して強いこだわりがあるわけではなく、国産車に近い手ごろな価格で購入できるために輸入車も選択肢に入ったということだと考えられる。

 

輸入車を購入することは昔ほどハードルの高いことではない

(まとめ)

輸入車というと車両価格が高いというイメージが付きまとうが、ユーザーのデータを見る限り、昔と比べて身近な存在になったと考えてもよさそうだ。また国産車に少ないステーションワゴンを選ぶユーザーが多いというのも興味深いところ。不人気と言われているが、潜在的な需要はあるのかも知れない。

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◆調査概要
調査期間:2016年12月27日(火)~2017年1月4日(水)
調査地域:全国47都道府県
調査方法:インターネットによるアンケート調査
調査対象:世帯で中古車を所有し、主に運転している20歳以上の男女
有効回答数:全6,179サンプル
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