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自動車研究所 調査レポート

PROTO総研は、「クルマ情報誌Goo」「グーネット」で長年に渡り蓄積してきた自動車に関する膨大なデータを、社会・生活者が必要とする話題に再編集・発信し、「よりよい暮らしを築く知恵となるカーライフ情報」を皆様にお届けしていく。今回は「自動車ユーザーの他の乗り物への乗車意向」について、掘り下げてみた。

自動車ユーザーの中でバイクへの 乗車意向はどのくらいあるのか? 2016.12.21

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50ccと125ccのバイクでは法令による制限に大きく差がある

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50ccと125ccのバイクはそれぞれ「原動機付自転車(原付)」と「小型自動二輪車(原付二種)」と呼ばれ、排気量の違いだけでなく、法令で定められた部分に違いがある。その違いの代表的なものは、「二人乗りが可能となる」、「法定最高速度が60km/hとなる」、「二段階右折が不要となる」というもの。原付に比べ、より自動車に近く走行することが可能になると言えるだろう。また、原付と同じく「ファミリーバイク特約に加入できる」ことや、「自賠責保険料は原付と同額」であり、原付と比べてメリットは多く、デメリットは少ないと言えるだろう。では果たして現在普通自動車免許を保有し、バイクの免許を保有していないユーザーはどのくらいそのメリットを理解しているのかを調査したものがこちらのグラフとなる。これによると、二人乗りが可能であることや、法定最高速度が60km/hになること、二段階右折が不要であることなどは半数前後のユーザーが認識している一方で、ファミリーバイク特約に加入できることや自賠責保険の額が原付と同等であるということは知らないユーザーが7~8割存在するという結果となった。また、法的なメリットは知られている一方で金銭的なメリットはあまり知られていない形が浮き彫りとなった。

 

125ccまで乗れるようになったら

自動車ユーザーはバイクに乗るのか

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もしも普通免許で125ccまでのバイクに乗れるようになった場合、現在バイクの免許を保有していない自動車ユーザーはバイクに乗ってみたいと考えるのか、というアンケートを取ったところ「自動車を保有したままバイクを購入してみたい」と答えたのは14.3%、「購入までは至らないが機会があればバイクに乗ってみたい」と答えたのが16.7%とおよそ3割のユーザーがバイクに興味を示していた。しかし、「自動車からバイクに乗り換えたい」と答えたのは0.6%と、これによって自動車ユーザーが減少する恐れは低いと言えそうだ。一方で「あまりバイクに乗りたくない」(23.1%)「絶対にバイクに乗りたくない」(20.0%)と、バイクに対して拒否反応を示す自動車ユーザーが43.1%と半数近く存在することも同時に判明した。

 

バイクに乗りたくないと考える自動車ユーザーの意見とは

本誌連動PS1月_04

自動車ユーザーの半数近くが「バイクに乗りたくない」と考える理由は何なのか? その理由をまとめたグラフを見てみると、64%のユーザーが「バイクは乗り物として危険だと思う」という意見を挙げていた。これは同じ公道を走行している自動車ユーザーから見て、渋滞中のすり抜けなどを行うバイクは危ない乗り物であると感じているのではないだろうか。また、「自動車があれば事足りる」という意見も50.5%と半数を超えており、自動車は実用的な乗り物であり、バイクは趣味性の強い乗り物であるという意識が強いように感じられた。また、免許制度の緩和という面から「教習を受けずに乗るのは不安に思うから」という意見も15.3%存在した。確かに自動車に比べ事故があったときの乗員へのダメージが大きいだけに、免許制度の緩和によるデメリットも見逃してはならないだろう。

 

家庭があり子供がいる層ほどバイクへの非乗車意向が高い

 

PowerPoint プレゼンテーション

 

 

 

PowerPoint プレゼンテーション

 

 

自動車ユーザーの多くが「バイクは危険」という意識があるということは先のデータで判明したが、その中でも既婚者や、子供がいるユーザーほど非乗車意向が高いことが分かった。未婚者や子供のいない世帯では乗車意向者と非乗車意向者の差がそれほどないのに対し、既婚者や子供がいる世帯では非乗車意向者が乗車意向者に対して10ポイント以上の大差をつけている。これはやはり守るべき対象がある層ほど、危険と感じるバイクに乗ろうと思わないと考えていることの裏付けが取れたと言える。年配の所謂「リターンライダー」が増加しているという話題がある一方で、日頃からバイクに慣れ親しんでいない層にとって、バイクは危険というイメージを持っているようだ。

 

 

(結論)

バイクへの興味はあるがクルマからの乗り換えは僅か

125ccの免許制度の緩和について、自動車業界に直接的な影響はそれほどなさそう、というのが今回の結論。ただ、自動車を所有しながらバイクに乗ってみたいというユーザーは一定数いる一方、安全性に不安を覚えるユーザーも多く、免許制度の緩和によってこの辺りをどうクリアにするのかが課題と言えるだろう。

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◆調査概要「バイク乗車意向、及び理由に関する調査」
調査地域 :全国47都道府県
調査方法 :インターネットによるアンケート調査
調査対象 :普通自動車免許保有者(かつ二輪車免許非保有者)で18歳以上の男女
有効回答数:1,031サンプル
調査期間 :2016/11/16(水) ~ 2016/11/17(木)
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