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【連載コラム】カーライフ分析

PROTO総研では、長年にわたり中古車購入に関するユーザーデータを蓄積してきた。当コーナーではその膨大なデータを利用して、中古車購入の実態や傾向について分析していく。(掲載されている内容はグー本誌2019年10月号の内容です)

新車ディーラー系販売店で購入するユーザーが減っている理由とは? 2019.9.10

大きな影響を与える
登録済未使用車の増加

中古車の買い方に関するデータを過去と比べると、新車ディーラー系の中古車販売店で購入するユーザーが減少している。その一方で、一般的な中古車販売店での購入が約3%増えた。背景にはいくつかの理由がある。
まず中古車販売店のサービスが向上したことだ。ユーザーが購入時に実施や依頼をしたサービスに関するデータを見ると、「保証」や「メンテナンスパック」などが増加傾向にある。中古車販売店の豊富な在庫から、自分に合った車両を選んだうえで、こういったサービスも安心して使えるようになった。
二つ目の理由は、現在運転している車両の購入種別において、登録済(軽自動車は届け出済)未使用車が増えていることだ。車両年式のデータでも、高年式が増加しており、登録済未使用車の普及を裏付ける。所有車種のデータも同様、1位がワゴンR、以下、ムーヴ、タントと続き、上位は届け出済未使用車の多い軽自動車だ。支払い総額は100万〜200万円が最も多く、これも登録済未使用中古車の価格と合致する。
登録済未使用車は、専門の中古車販売店が、複数メーカーの車両を新車販売店から仕入れて店頭に並べることが多い。そのためにこの種の中古車が多く売れると、一般的中古車販売店の購入比率も高まる。
以前は高年式の上質な中古車を買うなら、価格が少し割高でも、新車ディーラー系販売店の中古車販売店で購入するユーザーが多かったが、この状況が変わりつつある。

 

18〜19年を境に、増加傾向にあった「新車ディーラー系販売店」が減少し、逆に減少傾向にあった「一般的な中古車販売店」は増加に転じた。

18〜19年を境に、増加傾向にあった「新車ディーラー系販売店」が減少し、逆に減少傾向にあった「一般的な中古車販売店」は増加に転じた。

上記データに加え、2016年の登録済未使用車の割合は「11.5%」となっており、増加傾向にあることがわかる。

上記データに加え、2016年の登録済未使用車の割合は「11.5%」となっており、増加傾向にあることがわかる。

 

販売店などを所有者として一度でも陸運局に登録された車両は、たとえ未使用であっても中古車となる。この登録済未使用車は、中古車にしてはコンディションに優れており、価格も新車より安いため、中古車市場でも人気が高い。

販売店などを所有者として一度でも陸運局に登録された車両は、たとえ未使用であっても中古車となる。この登録済未使用車は、中古車にしてはコンディションに優れており、価格も新車より安いため、中古車市場でも人気が高い。

 

※データを引用した『カーユーザーレポート2019』は、自動車を所有するユーザー6181人に対して、2018年12月に実施したアンケート調査をまとめたもの。
※グラフの%の値は小数点第2位以下を四捨五入しています。

Profile/自動車評論家 渡辺陽一郎
ユーザー側の視点に立つことにより、「読者に損をさせない」記事の執筆を心がけているカーライフ・ジャーナリスト。