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【連載コラム】カーライフ分析

PROTO総研では、長年にわたり中古車購入に関するユーザーデータを蓄積してきた。当コーナーではその膨大なデータを利用して、中古車購入の実態や傾向について分析していく。(掲載されている内容はグー本誌2019年8月号の内容です)

中古車購入時にサービスを追加する ユーザーが増えてきた理由とは? 2019.7.10

安さを重視した時代から
品質重視の時代へと変化

中古車購入時に、保証やメンテナンスパックの付帯、ルームクリーニングなどを依頼するユーザーが年々増えている。背景にあるのは、中古車に対する意識の変化だ。以前は安さ重視だったが、今は良質な物件を購入して、長く大切に使いたいユーザーが増えた。中古車の購入重視点の調査でも、走行距離や年式は横ばいながら、内装の清潔感、装備の充実度などが増加している。
支払総額もこの変化を裏付ける。最新データでは、100万円未満が減って100万〜200万円が増えた。次回購入検討予算も同様だ。程度のいい車両に保証を付帯すれば、支払総額や予算も増える。
購入を意識してから納車するまでの期間は、3日以内や1週間以内が減り、1か月以内とか3か月以内が増えた。これも、即決せずにいろいろな中古車を見て選んでいるからだ。安さではなく品質を重視している。
以上のように、出費が少し高まっても、長く大切に使える中古車を慎重に選ぶユーザーが増えた。
背景には二つの理由がある。まずは最近の新車価格の上昇だ。安全装備などが充実して(これはもちろん歓迎すべきことだ)、価格も高まった。そうなると購入対象を中古車に変えるユーザーも生じるが、新車に近い気持ちで選ぶから、品質や信頼性にも当然こだわる。
二つ目は痛ましい交通事故が増えていることだ。従来以上に、故障が少なく品質の高い、安全な物件を求めるようになった。この意識をより多くの人達と共有したいと思います。

 

半分以上のサービス項目で実施者が増えており、右肩上がりの状態だ。特に「メンテナンスパック」、「カー用品取付」、「ボディコーティング」は割合が大きい。

半分以上のサービス項目で実施者が増えており、右肩上がりの状態だ。特に「メンテナンスパック」、「カー用品取付」、「ボディコーティング」は割合が大きい。

機関的な部分だけでなく、室内清掃やボディコーティングなど、実際に見たり触れたりする部分にこだわる人も増えている。

機関的な部分だけでなく、室内清掃やボディコーティングなど、実際に見たり触れたりする部分にこだわる人も増えている。

 

※データを引用した『カーユーザーレポート2019』は、自動車を所有するユーザー6181人に対して、2018年12月に実施したアンケート調査をまとめたもの。
※グラフの%の値は小数点第2位以下を四捨五入しています。

Profile/自動車評論家 渡辺陽一郎
ユーザー側の視点に立つことにより、「読者に損をさせない」記事の執筆を心がけているカーライフ・ジャーナリスト。