このエントリーをはてなブックマークに追加

【連載コラム】カーライフ分析

PROTO総研では、長年にわたり中古車購入に関するユーザーデータを蓄積してきた。当コーナーではその膨大なデータを利用して、中古車購入の実態や傾向について分析していく。(掲載されている内容はグー本誌2019年4月号の内容です)

ユーザーが買い替えを決意するタイミングは短期化しているのか? 2019.4.12

クルマの技術発展が導く
ユーザーの買い替え意識

クルマを買い替える前に、最初に買い替えを検討したタイミングは「10年以上」という意見が最も多い。10年以上「買い替えようか、どうしようか」と迷いながら使っていた。買い替え前に運転していた車両の処分方法は、2018年の調査で21・7%が廃車にしたと答えている。これらの結果から、買い替えを検討しながら1台のクルマを古くなるまで使った様子がうかがえる。
買い替え前の愛車は軽自動車が最も多く、1位ワゴンR、2位ムーヴ、3位ライフとなっている。すべて背が高く、多用途に使えて家庭環境の変化にも対応しやすい。近年は耐久性も高まり10年以上使える。ライフは2014年に生産を終えているので、古い車両の多さを実感させる。
ただし直近のデータでは、8年以上使ったり、買い替えの検討を長く続けるユーザーが減った。愛車を廃車にしたケースも同様だ。現在運転している車両の年式は、2016年の調査では「2006年以前」が47・8%だったが、2018年は31・2%だ。調査に2年の差があるものの、古い車両の所有が減った。
この背景には、安全装備や燃費に対する関心の高まりがある。この2つは、設計の新しい車種ほど向上するため、早めの買い替えを促進する。購入重視点では47・9%が燃費を挙げ、1年間当たりのガソリン代を10万円以上払うユーザーも減った。
また調査対象が多く所有する軽自動車では、新型車が活発に発売されている。選ぶのが中古車でも、購買意欲を刺激される傾向が強まった。

(表1)「10年以上」がトップとなっているものの、比較的低めの年数で買い替えを意識するユーザーが年々増加傾向にある。 (表2)圧倒的に多いのが「2006年式かそれ以前」。たしかに同年代式の物件なら完成度も高く、長く乗ることは可能であるが……。

(表1)「10年以上」がトップとなっているものの、比較的低めの年数で買い替えを意識するユーザーが年々増加傾向にある。
(表2)圧倒的に多いのが「2006年式かそれ以前」。たしかに同年代式の物件なら完成度も高く、長く乗ることは可能であるが……。

 

 

調査対象の年齢層は40代が最も多く、次いで50代、30代だ。1台のクルマを10年以上使えば、子どもの誕生/進学/就職など、家庭環境の変化も生じる。その度に乗り換えを検討しながらも、切迫した状態にならず1台のクルマを使ってきたようだ。

調査対象の年齢層は40代が最も多く、次いで50代、30代だ。1台のクルマを10年以上使えば、子どもの誕生/進学/就職など、家庭環境の変化も生じる。その度に乗り換えを検討しながらも、切迫した状態にならず1台のクルマを使ってきたようだ。

 

※データを引用した『カーユーザーレポート2018』は、自動車を所有するユーザー6181人に対して、2017年12月に実施したアンケート調査をまとめたもの。
※グラフの%の値は小数点第2位以下を四捨五入しています。

Profile/自動車評論家 渡辺陽一郎ユーザー側の視点に立つことにより、「読者に損をさせない」記事の執筆を心がけているカーライフ・ジャーナリスト。