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【連載コラム】カーライフ分析

PROTO総研では、長年にわたり中古車購入に関するユーザーデータを蓄積してきた。当コーナーではその膨大なデータを利用して、中古車購入の実態や傾向について分析していく。(掲載されている内容はグー本誌2018年12月号の内容です)

ユーザーの購入予算は「200万円以下」と「300万円以上」へ二極化しつつある? 2019.1.11

現状を保つ人と高価格へ移行する人との違いとは

「次に買うクルマの予算」のデータを見ると、「50万〜100万円」が減少、「100万〜200万円」が増加、「200万〜300万円」が減少、「300万円以上」が増加している。
ちなみに、「現在の愛車の支払い総額」は、「200万円以下」が圧倒的に多い。そうなると、次回の購入予算は、現状を保つユーザーと、高価格へ移行する人に分かれる。
理由としては、「次回購入を検討するエンジンタイプ」のデータを見ると、ハイブリッドが増加傾向にあり、必然的に価格も押し上げている。
全般的には、景気の安定により、堅実な買い方をするユーザーが増えた。最も多いのは、「100万〜20
0万円」の予算枠だ。100万円未満では、中古車でもミドルサイズのミニバンやSUVは購入しにくいが、100万〜200万円なら、実用的な車種が手に入って流通台数も多い。
このような事情から、100万〜200万円の価格帯は、もともと中古車でも売れ筋だった。景気が安定すれば、この価格帯に需要が集まる。
「次回購入を検討する車種」のランキングも、1位はアクアで、2位がタント、3位にワゴンRと続く。100万〜200万円の価格帯には、高年式の上質な小型車が集まり、新車の購入も可能だ。
そして少ない比率ながら「300万円以上」が増えた。これも景気の安定で高価格車の需要が戻った影響だ。日本自動車輸入組合がまとめたデータを見ても、最近は新車、中古車ともに輸入車の登録台数が対前年比で5%前後増えている。

 

[次ぎに買うクルマの購入予算]

次に買うクルマの購入予算

[現在の愛車の支払い総額]

現在の愛車の支払い総額

「300万円以上」の層の拡大が見られた2018年の調査結果。ちなみに、エリア別データを見てみると、静岡では「50万円未満」が特に高く、東京都では「100万円以上〜200万円未満」が特に低くなっている。

[次回購入を検討するエンジンタイプ]

次回購入を検討するエンジンタイプ

 

トヨタ車の人気が増加傾向にあることも、高価格帯志向のユーザーが増えた理由のひとつ。トヨタ車には新車、中古車ともに高価格車が多く、アルファード、クラウン、ランドクルーザーなどを希望するユーザーが増えると、必然的に価格も高まる。

 

アルファードのリア画像

 

※データを引用した『カーユーザーレポート2018』は、自動車を所有するユーザー6181人に対して、2017年12月に実施したアンケート調査をまとめたもの。
※グラフの%の値は小数点第2位以下を四捨五入しています。

Profile/自動車評論家 渡辺陽一郎
ユーザー側の視点に立つことにより、「読者に損をさせない」記事の執筆を心がけているカーライフ・ジャーナリスト。